仮想通貨取引所のコインチェック(coincheck)がビットコインゴールド(BitcoinGold)の付与を決定し、発表されました。
付与の決定ですが、状況次第では付与の取り消し可能性もあるようです。
注意点は、保有ビットコイン同数量が付与されるのではなく、全ユーザーの取引状況から算出される付与係数を乗じた数量の付与という部分です。詳しくは下記に掲載しています。
また、前回のBitcoinCashの時のようにショートポジションを持っていた場合でもビットコインゴールドの返済義務が発生することはないようです。
目次
コインチェックのビットコインゴールドへの対応発表ページ
→2017年10月25日「Bitcoin Gold」のハードフォークに係る対応方針について
コインチェックのビットコインゴールドへの対応についての発表内容
対応方針
Bitcoin Goldに係る分岐に際し、CoincheckではBitcoin Goldの付与を行う予定。
しかし、以下のような事象が発生し、資産の保護が困難と判断される場合やサービスの安定した提供が困難と判断される場合においては、Bitcoin Goldの付与を行わない可能性がある。
- Replay attackに対する対策が不十分であると確認された場合
- マイナーが十分に集まらず、ブロックが安定的に生成されない場合
- 何らかの脆弱性が発覚しそれに対する対策が行われない場合
- その他、弊社において付与等の取り扱いが不適切と判断される場合
等
Bitcoin Goldの付与日時
コインチェックにてBitcoin Goldの安全性・安定性の確認後、付与を予定。
現時点で付与の日時は未定。
付与日のCoincheckサービスの提供について
Bitcoin Goldの分岐に際し、Coincheckサービスにおける機能の停止等はなく通常通り利用可能。
付与の詳細
ビットコインとBitcoin Goldのブロックチェーンにおいて最後の共通のブロックの生成日時の残高をもとに、Bitcoin Gold付与数量が計算されます。
Bitcoin Goldに係る分岐はビットコインのブロック高が491407になった時点(2017年10月25日の見込み)から開始されると予告されております。
分岐発生後、コインチェックにて付与が可能か判断した後、付与数量が確認できる項目が追加されます。
付与対象ユーザーと付与数量について
Bitcoin Goldの付与は
「取引アカウント」
「Coincheck payment(決済)アカウント」
「貸仮想通貨アカウント」を保有のユーザーに対して行われます。
付与数量の算出方法はそれぞれのアカウントにより異なる。
実際の付与はBitcoin Goldをその他の通貨に変換し行う可能性があり、その際の変換レートはコインチェックにて実勢レートを基に判断。
取引アカウントを保有のユーザー
付与されるBitcoin Gold = ((保有するビットコイン) + (ロングポジションで保有するポジション数量) – (ショートポジションで保有するポジション数量) -(信用取引で借入れているビットコイン))× 付与係数
付与されるBitcoin Goldがマイナスとなる場合、付与は行われない。
Coincheck paymentアカウント(決済アカウント)を保有のユーザー
付与されるBitcoin Gold = (保有するビットコイン) × 付与係数
貸仮想通貨アカウントを保有のユーザー
付与されるBitcoin Gold = ((保有するビットコイン) + (貸出申請中のビットコイン) + (貸出中のビットコイン)) × 付与係数
付与係数について
付与されるBitcoin Goldは保有するビットコインと同数ではなく、全ユーザーの取引状況から算出される付与係数を乗じた数量を付与。
付与係数 = 1 – ① / ②
① = 信用取引による顧客のビットコインの借入数量合計 + 顧客のレバレッジ取引によるショートポジションの数量合計
② = 顧客の取引アカウントのビットコインの残高合計 + 貸し仮想通貨アカウントのビットコインの残高合計 + 決済アカウントのビットコインの残高合計 + 顧客のレバレッジ取引によるロングポジション合計
コインチェックのビットコインゴールドへの対応まとめ
要点は
- ビットコインゴールドは付与される可能性が非常に高い
- 2017年10月25日のビットコインのブロック高が491407になった時点で所持しているビットコインやロングポジションに対して行われます
- 付与日時は現在未定
- 所有しているビットコインと同量が付与されるわけではなく、ハードフォーク時の顧客全体のショートポジションや貸出されている割合で計算されたものになる(=同量以下になる)
一番注意する点は前回と違い、ロングポジションで同量付与されないという点です。
前回のBitcoinCashのハードフォーク時はロングポジションを持っていた同量だけ付与され、ショートポジションを持っていた同量だけ返済義務が発生しました。
返済義務について詳しく確認していなかった方がいて問題になりましたが、そのようなことが発生しないようにする対応といえそうです。
ただ、同量付与されず、どの程度の付与係数になるのかも発表がないとすれば注意しなければ事前に予想している以上に付与されない可能性も否めません。
その場合はビットコインの現物所持で同量付与されるような取引所(おそらくBitflyerやZaifなど)を利用するのも手だと思います。